映画「君の名は。」今更ながら観てきました
映画「君の名は。」は、新海誠監督の大ヒット長編アニメーション映画ですね。2016年8月に公開されているものを、12月に観るのは相当、遅いです。でも、12月でも上映中というのだから、その大ヒットぶりがうかがえます。20時以降の上映だったせいか、空きっ空きでしたがね。
今更ながら、感想を記録しておきます。
飛騨高山と東京の対比
話しことば
田舎サイドの話しことばは、高山弁なのかな。それは普段、私が使っている岐阜弁にかなり近くて、親近感でした。そして、東京と飛騨高山の言葉の違いが、2つの土地の距離感をうまく表現していたと思います。
言葉は人の暮らしを表すし、そして方言は、温かみのある大切なイントネーションを含んでいると実感します。
風景描写に酔いしれました
田舎の風景、都会の風景…あれほどの風景描写をするにはいったい、どれだけの時間と技術が必要なんだろう…そう思いました。それほどまでに、美しかったです。
田舎では、「(山深くて)日照時間は短いし」「嫁はこないし」「コンビニは11時で閉まってしまう」「カフェに行こう!」と言ってみたけれど、ベンチに座って自販機の缶ジュースをすするのがせいぜい。「おら、こんな村いやだ」的に田舎暮らしをゆるく愚痴っています。でもその風景は、息をのむほどに美しいのです。(「おら、こんな村いやだ~♪」って、今の高校生は知らないね)
一方、東京の風景は、満員電車、ビル群、お洒落なカフェ、喧噪の世界ですが、これもまた美しい。JR名古屋駅もでてきましたが、すぐに認識できました。
そして、空はどの世界にもつながっていて、広大で美しかったです。
伝統の継承と現代のくらし
田舎に住む主人公の三葉(みつは)は巫女さんを務め、組み紐を編んで、昔から伝わる伝統を継承しています。とはいえ、スマホのLINEや日記アプリも使います。
主人公2人が高校生だからこその軽妙なやりとりは、楽しかったです。また個人的には、三葉の異変を察知した妹が「やばい。やばい」と言って玄関を出ていく場面は、格別に可愛かったです。
圧倒的にすごい、これが感想
受け継がれてきた日本の伝統と現代の生活。高校生2人に起こる不思議な現象。物理的な距離。そしてコントロール不可能な出来事。それぞれが起こした行動と思い。時間軸…。
物語のレイヤーが幾重にも張り巡らされていて、壮大なストーリーでした。そして、時間軸のずれが少々複雑ながらも、「組み紐」を鍵として謎が解けていくのでした。
更には、映画のストーリーとリンクしたRADWIMPS(ラッドウィンプス)の楽曲が相まって、「君の名は。」の世界に一気に引き込まれました。
そして「圧倒的に、すごい」と思って、映画を見終えたのでした。今更ながら、もう一度観たい映画です。
小説が2冊、出ていますね。これも読みたいです。