【映画】3月のライオンで、私がカウンターパンチをくらった理由

この2日のうちに、桜が咲き進んできました。なのに、雨…。どうか、もうしばらく散らずにしのいで欲しいです。

桜

私、少し前に映画「LA LA LAND(ラ・ラ・ランド)」を観たのです。その時に「3月のライオン」の予告をしていて、「あ…、観たいな」と思ったわけです。で、観ました。

ちなみに、「LA LA LAND(ラ・ラ・ランド)」も素晴らしく良かったです。胸がキュンとなるような切なさと、笑いと、見惚れる場面が盛りだくさんでした。でも何故か、文章に起こすことが難しくて、ブログに感想を書くことを断念しました。

3月のライオン【前半】を観ました

原作は、将棋を題材とした羽海野チカさんの漫画「3月のライオン」です。でも私は、原作の漫画は読んだことがなくて、知識なしに映画を観ました。

タイトル:3月のライオン 【前半】
製  作:日本(2017年)
監  督:大友啓史
出  演:神木隆之介、有村 架純、佐々木蔵之介、染谷将太、倉科カナ、清原果那、加瀬亮、伊藤英明、豊川悦司、奥野瑛太
オススメ:★★★★★

5つが、一番オススメする度合。私の独断です。

将棋がさせなくたって、見応え十分

主人公 桐山零(神木隆之介)は、17歳の高校生プロ棋士です。幼い頃、事故で家族を亡くした彼は、将棋を生きる術としています。そんな彼と、周りの人々の人生模様が将棋を軸にして垣間見れました。

内容的には、漫画の知識ゼロでも十分についていけました。また、将棋のさしかたを知らなくても問題ないです。(もちろん、知っているにこしたことありませんがね)

各々の俳優さんが迫真の演技

プロ棋士も他のプロ同様に、公衆の面前で戦います。それは、勝つか負けるかの一対一の勝負。そもそも勝負をするということは、全身全霊をかけて自分を全てさらけ出す世界です。そして、それを人に見られる厳しい世界です。

勝負の場面では、言葉の攻勢があるわけでもなければ、パンチを交わすわけでもないです。なのに、ケンカしているような気迫だったり、汗がにじみ、血管が浮き出る興奮と緊張感みなぎる演技に、「すごいなぁ…」と感心していました。

将棋

ドキュメンタリーではない映画を観る場合、いくつかの目線で映画を観ている私がいます。それは、「俳優さんたちは演技をしているのだ」という目線とか、「実際のストーリーを追ってその世界に入り込む」目線、「カメラワークや衣装、音楽等、制作スタッフ」の目線等です。

この「3月のライオン」は、俳優さんたちの迫真の演技に魅せられ、ストーリーがピッタリはまっていました。ベテラン俳優さんは勿論のこと、子役さんたちまで感情の吐きだしが「う、うまいなぁ…」と圧巻でした。

そして、私はカウンターパンチを食らう

私の周りには、情熱を持ってひとつの仕事にまい進する人、自分の好きなことを突き詰めている人、そんな人たちがいます。ならば私はどうだろう。これまで、情熱を持ってやりとげているものがあるだろうかと振り返るのです。

ずっと昔、ある人に言われた言葉があります。(私のような)凡人には見えないものが見えるらしいその人は、初対面の私にこう言いました。「あなたは、なんでも出来る力を持っているのに、ちょっとくじけたらすぐに諦めてしまうのね」と。

それは、言ってみれば「あなたは、何ひとつ本気で頑張っていないわね」と言われたわけです。図星…。刺さりました。

私は、傷付くのが怖くて、失敗するのが怖くて、正面きって突きつめることをしていないんじゃないだろうか。常々、自分にそう問いかけているもう一人の自分がいました。

だからこそ、映画「3月のライオン」でそれぞれが抱える厳しい状況にもがく人物像と、迫真の演技の俳優さんたちに、私は心えぐられノックアウトされたわけです。

主人公で天才プロ棋士の桐山零が、「将棋しかないんだよ!!」と叫ぶシーンがあります。対して私は、「何ひとつ、(誇れるものが)ないんだよ…」「まだ足りてないんじゃないか。まだできるんじゃないか」です。そうやってもがくのが、私なのかな…。そう思った映画でした。