育てるほどに、益々好きになるビカクシダ ビフルカツム

ビフルカツムが、こんなとは思っていませんでした

台風の時を除く春~秋の間ずっと、ベランダの壁に吊るされているビカクシダ ビフルカツム。ベランダ前の室内に座り込んで見上げると、こんな様子です。

ビカクシダ ビフルカツム

胞子葉が長く伸びて、(リドレイでなくとも)麋角羊歯のその名のとおり、鹿の角のようです。貯水葉も成長しています。更には、子株もバンバン出してくるのでもう立派な大人株です。そして、つくづく、思うのです。「綺麗だなぁ…」と。

ビカクシダ ビフルカツムって、世に最も出回っているタイプのビカクシダだと思います。

それは、胞子葉がのっぺりと幅広で、ずんぐりむっくりである若い株が売られていることが多いせいで、言ってみれば典型的なビカクシダ。別の言い方をすると個性のない凡庸なビカクシダ、という印象があるのは私だけでしょうか。

例えば、こんな。これ、同じ株ですが、5年前の姿です。

ビカクシダ ビフルカツム

実際のところ、可もなく不可もなく。かと言って、嫌いじゃないのだけど。…そんなふうに思っていました。

それが、今。十分に大人株になったその姿は、見れば見るほど美しいじゃありませんか。それって、株のサイズが大きくなって圧倒されるからでしょうか。胞子葉が、長く細く伸びて、前方にせりだしてきた立体感のせいでしょうか。トータルとして、繊細さとダイナミックさを伴った姿に成長しています。

ビカクシダ ビフルカツム

もうね私、「もっと、希少な種類のビカクシダが欲しいの」なんて、言いません。今ある、このビカクシダ ビフルカツムを愛情こめて徹底的に育てていきたいと思います。

それは、長く育てることでその株に対してしみじみ深まる植物愛です。

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