カランコエ【仙人の舞】
まず、その立ち姿が美しい。
多少の風ではなびかないその姿は、
工芸品を思わせるような凛とした完成度を持っている。
葉のつき方は対生で、茎を挟んで2枚が向き合うようについている。
葉の形は卵形で、先端はシャープなフォルム。
マットで肉厚な葉はまるで、古代遺跡から出土した道具片か何かを思わせる。
そして、葉身と葉柄の境界がなめらかな曲線でつながっている。
注目すべきは、色。
まるで、古(いにしえ)の褐色の焼き物か、あるいは
経年で錆びた鉄製品のような荒廃した色合い。
何故に、生命の源ともいえる光合成を行う葉が緑色でないのか、驚きを隠しえない。
上部の葉の赤茶色は、下部へいくにつれて緑みを帯びてくる。
グリーングレーの葉裏とのコントラストがまた美しい。
色、質感が錆びの色に酷似している。
一体どのような環境の元、どのような心境に至り、
このような色彩を保持するに至ったのか、興味は尽きない。
まさか、(カメレオンの如く)錆び色を眺めすぎて体色を変えてしまったわけでもあるまい。
鈍いダルトーンの鉢とは色合よく、相性がいい。
世話する際、水のやり過ぎには要注意。
(完全に乾いたら更に少し待って、たっぷりあげるくらいに。)
今後の成長が楽しみである。
というわけで、第1回 なんちゃら美術展 金賞受賞作品の講評風にこの子、カランコエ【仙人の舞】を褒めてあげました。なんちゃって♪
ちょっと待った!多肉植物を買うときには注意が必要ですよ!!
カランコエ【仙人の舞】は、寒がりです。2年間の成長変化&植え替え