この時季、襲撃が開始されるのはどのお宅でも同じ
私が暮らすのは、日本の本州の真ん中あたり。となれば、湿潤な気候。それに加え、近年は気温が益々上昇傾向。ということは、夏に向かえば蚊の出現と共存は避けては通れない道です。
先日、半年ぶりに部屋に蚊を入れてしまいました。
久しく忘れていたあの忌まわしい羽音を聞いた瞬間、戦慄が走りました。何としても就寝前に決着させたい!!と思いつつも、こちらの殺気を察したのか、その後姿を見せません。
となると、どうしようもないです。その晩は一抹の不安を抱えつつ、就寝しました。部屋の灯りを消して間もなく…
プ~ゥン。
あぁぁぁ、やっぱり来たか、という私の落胆を想像していただけますか?なぜならこれは、眠ってしまえば分らないなんて問題ではなくて。決着をつけなければ延々と続く攻防戦。暗闇の中、寝ぼけた頭でプ~ゥンの音だけを頼りに、一撃を与えることの難しさと成功率の低さは、これまでの経験でわかっていますから。
疲労感がのしかかる身体を推して、部屋の灯りをつけました。黒または茶色の小さな飛行体は、白壁の部屋に浮いて見えるはずなのに、…いない。かなり警戒心が強いと思われます。電気がついた瞬間、開け放たれた隣室の闇に紛れ込んだと思われます。
殺虫スプレーとか、蚊取り線香、そういった類を持ち合わせていない我が家。以前は、菊花蚊取り線香を使っていましたが極力、使いたくない性分なのです。
部屋の照明を消すことが出来ず、もんもんと夢と現実の狭間を行き来している間にも、手首周辺を4、5か所食われました。あげく、自分の腕のホクロを間違えてたたく始末。完全に寝不足のまま、白々と明ける朝を迎えたのでした。
そして、数日後
真夜中の「プ~ゥンの襲撃」に、眠れぬ夜を過ごしたというSNSの投稿を見つけました。おまけに、ラジオのパーソナリティの人まで話題にしているではありませんか。
それを知った私は、「あぁぁ、今の時季、油断して襲撃にあっているのは私だけじゃなかったのね(わかるわぁ)」と、大いに共感と同情を覚えたのでした。皆様もお気を付けください。