丹頂鶴の姿を重ねて、命名
1年前、タンチョウソウを購入しました。
葉の表面には、ベルベットのようなしなやかな光沢があり、モミジのような切れ込みが入っています。根茎が岩のように育っていて美しく、長い茎の先に、控えめな白い花をつけていました。
この姿に「丹頂鶴」を重ね合わせるなんて、いやはや、命名した人はロマンチックですよ。 大いに納得です。それを上から横から眺めては「可愛いなぁ、ほんと」と、愛でていました。
タンチョウソウは、「丹頂鶴」の姿に見立てて命名。
それが、水やりが追い付かず、葉を枯らしてしまった頃からいつのまにか興味が薄れてきてしまって…。
残ったのはゴツゴツした根茎の塊だけ。この物言わぬ根っこの塊に、もはや愛情や希望を見いだせなくなった私は冬の間ずっと、この子をベランダに放置していました。(正直、数ある中にはそんな子も出てきます。)
なのに最近、ひっそりと芽を出し、そして花を咲かせたのです。このサプライズは、私の琴線に触れました。本当に、けな気だと思います。
そして今、この子への愛情が静かに再来しています。