畑で密かに攻防戦
私の畑には今、とても簡易なトンネルが作ってありまして。時折、このトンネルにへばりついて、中を覗いている怪しい人がいます。
それは、私です。
トンネルの中ではキャベツが育っています。
何しろ、このキャベツ。とにかく狙われてまして。ちょっと気を緩めると、あっと言う間に青虫に食われてしまいます。なのに、トンネルの中で卵を生みつけるだろう蝶々に出くわしたことはないのです。
とにかく、青虫はいないか?キャベツは喰われていないか? と、トンネルの網越しにパトロールをする私です。
でも、いくら頑張って探し出したところで、どうしたって見落としがありまして。別の日に、食欲も体躯も巨大化した青虫と遭遇したときの恐怖と落胆と憤りといったら…。
ならば、簡易なトンネルをもっと強靭にして、蝶々が中へ入り込む隙を作らなければいいのではないか、とも言えます。そのツメの甘さは否めません。
それもこれも、無農薬栽培の定め。青虫パトロールは続くよ、いつまでも。
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